■『和モダン庭園の手法』
草樹舎の代表須長の著書が出版されました。
『和モダン庭園の手法』という本で、“和モダン”とは何か、ということから作庭事例の紹介、さらに近代の明治・大正・昭和に作庭された“モダン和風”の庭園について書かれたものです。
その著書の中で紹介している和モダン庭園の事例をここで紹介いたします。
長いアプローチは単調になりがちです。
園路は家人や来客の視線をコントロールし、自然な流れを生み出しながら見せたいものを強調することで庭そのものの印象をかえることもできます。
敷地周囲の環境に目隠ししたいものが多かったため、インパクトの強い竹を使い、モダンな印象に仕上げました。単調になりがちな園路には、四角い枠をアクセントに。
かつての和風庭園に必ず見られたような石組みは、現在の庭にはほとんど見られません。特に石の文化が長い関西に比べ、関東地方では石を使うことよりも、植栽でまとめる傾向にあります。しかし、今も石は庭園デザインにおける重要な要素であり、和モダン庭園には欠かせない存在です。
家族が忙しく、庭に手をかける時間をとることができなかったため、以前は雑草が生えないように砂利を敷いていました。しかし、京都の寺の石庭のように、石を敷き詰めることで多様な表情が生まれ、手を掛けずとも十分に庭を楽しめるようになりました。