<神田川沿いの街 早稲田の街と庭園-2>

江戸の大名庭園にさかのぼる歴史をもつ庭園  

甘泉園公園①

□ 甘泉園公園(新宿区西早稲田)

―明治時代の庭園の名残り―

・甘泉園の立地

 甘泉園のあるこの場所は、淀橋台地の端から神田川に向かって傾斜する斜面といっても良いでしょう。江戸時代の大名庭園や近代の大庭園の多くは、こうした台地と斜面を含んだ土地に作庭されていました。

台地の端や斜面の途中からは湧水が湧き、それを水源として滝や流れ、池などが作られていたのです。

 甘泉園の南隣になる台地上には、水稲荷社の境内が隣接していて、園内の樹林と一体となって豊かな緑の背景をつくっています。それにしても、「甘泉園」の隣に「水稲荷」とは、水に関わる名称としてできすぎのような気がします。そのため、江戸時代以来変わらないかのように思われますが、実は、水稲荷社が甘泉園の隣に移動してきたのは、さほど古いことではなく、昭和43年という近い時代であったのです。

・甘泉園庭園の特徴

 甘泉園の敷地は、台地が南から東に張り出しているため、南と東が高く、北に向かって低くなる傾斜面となっているところに、2つの池を設けその池の周囲に園路をめぐらした池泉回遊式といわれる形をもっています。普通このような地形では、池というより、流れとする方が造りやすく、最も下の段のみを池にするのが一般的な手法といえるでしょう。

 しかし、ここでは斜面中腹に湧く湧水を滝として、わずかに渓流の形を見せますが、すぐに池となって水面の広がりを見せる方法を選んでいます。池も緩やかとはいえ、斜面の中段に造られているため、水面を上・下2段にして、上段の池からは1m程の落水によって下段の池と連絡しているという独特の手法で作庭されています。

営業時間

平日10:00~18:00 

定休日

土・日曜日、祝祭日

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