<白金台の街と庭園ー55>

シェラトン都ホテル東京の庭園 ①

 桑原坂から目黒通りにでると、日吉坂上の交差点です。目黒通りは、近年道路の下を地下鉄南北線と三田線が通り、道幅も広がって、沿道には高層のマンションやビルが建ち並び、すっかり街並みが変わってしまいました。

 その広い道路を、日吉坂上から清正公・覚林寺に向かって下っていくと、右手にシェラトン都ホテル東京があります。ホテルは、実業家から政治家になって活躍した藤山愛一郎氏の邸宅跡に、1979年建設されました。建築の設計はアメリカの建築家ミノル・ヤマサキ氏で、庭園は建築家の村野藤吾氏の設計です。

 

 ホテルに入りますと、照度を落とした薄暗いロビーの先に、大きなガラス窓があり、鮮やかな新緑が見えています。

 窓に近寄って見ますと、庭園は一段低い位置にあって、さほど大きくない池を中心に造られています。遠眼には小さな滝から水が流れ落ちるあたりが見どころと思われますが、この庭園は地下1階の宴会場と思われる部屋から眺めるように造られていて、ここからは側面から眺めて、景観の一端をうかがうことがわずかにできる場所ということになります。

 

 しかしながら池の大きさの割には、庭園全体は広く奥行きがあり、大小の木々が向こう上がりの斜面を覆うように茂り、浅緑の新葉が眼に鮮やかに広がっていて、その先はどのような庭になっているのか興味をそそられます。

 

 またこのホテルは、白金台の台地の裾にあたる低い土地でありながら、まわりの建物がほとんど見えないことも、庭園としては恵まれた環境にあるようです。このあたりは、東京山の手のもつ、変化のある地形の面白さです。

 庭園の出入りは、地下1階ということですので地下に下りますと、庭園に面したガラス窓から、先ほど上からのぞいた池庭を真横から見る視点がありました。

 

 正面からは庭園を見ることができない位置からとはいえ、さすがに見せ場は造られています。石張りの建物の裾まわりに敷きこまれた砂利の中に台石を据え、その上に円筒形の程のよい大きさの水鉢が置かれています。しかしわずかこの水鉢が一つ置かれるだけでも、空間が引き締められて一つの景として成り立っているのですから、石一つ水鉢一つおろそかにはできないものと思いました。。これも村野さんのデザインなのでしょうか。

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