<白金台の街と庭園ー61>

シェラトン都ホテル東京の庭園 ⑦

 枯流れにかかる石橋を渡ると、飛び石状に打たれた円筒形の石材の側面がよく見えます。いずれの石も、側面には加工が施されていて、歯車のような厚みのある歯が彫り出されているもの、斜めに浅く細かい筋が彫り込まれているもの、歯車のようであっても歯が薄いものなどさまざまです。

 

 しかしこれらに共通しているのは、上部に穴が開けられていることで、それを見るとその穴に通された軸によって回転する、何かの部品のように思われます。

 

 そうしたもともとの使用目的はともかく、この形の石造品は数が多く、飛び石として使われていて、”見立て物”としての面白味があるのは確かです。しかし、和風庭園の園路としてみると、使われる数が多くなると、くどさを感じてしまうことにもなりかねません。

 この園路は、石橋を渡って植え込みの中を通り再び広場に出る、脇道の園路なのですが、切石と玉石を組み合わせた延段の造りや、園路沿いの灯篭も小振りのものを低く据えているところなど、このホテルの庭園の中では、珍しく和風の感じが強く表れた、あえて言えば広間の茶庭を思わせる雰囲気があります。

 

 しかしながら、円筒形の石材の過剰な使用や石筍の使用などにみられる、全体に個々の石材をみせるためのような造り様には、茶庭に求められる繊細な感覚は見られないのも確かです。

 

 またこの園路は、茶室につながるわけでもなく、この先に和風庭園があるわけでもなく、ただ広場につながるだけで、この園路だけがなぜ和風を強調した造りになっているのかわかりません。強いて言えば、枯流れを渡る石橋につながる園路だからということなのでしょうか。

 

<<白金台の街と庭園ー60 シェラトン都ホテル東京の庭園 ⑥

>>白金台の街と庭園ー62 シェラトン都ホテル東京の庭園 ⑧

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

営業時間

平日10:00~18:00 

定休日

土・日曜日、祝祭日

お問い合わせ

〒350-0056

埼玉県川越市松江町1-16-1

藤和川越コープ901

TEL: 049-227-3234

FAX: 049-227-3235

お問い合わせはこちらから